万代理髪店



データ

作者名 作品の分類 ページ数
水野龍太郎 小説 186

ISBN 書籍サイズ 定価(税込)
978-4-901351-85-0 B6 1,870




概要
主人公は万代太郎、四十五歳。北陸のとある下町商店街に、万代理髪店というちっぽけな床屋を構えている。『下町の床屋に明日はあるのか?』という難題を抱えながら、日々慎ましく生きている。通りを隔てた向かい側には、長嶺信夫が理髪店を構えている。いわゆる商売敵であり、商売仲間でもある。万代理髪店には宮浦浩太という若い店員が働いている。理髪の腕は確かなのに、ロックミュージックに熱を上げている。もっと理髪に専念してほしいと期待する万代には、そのことが気に入らない。そんな宮浦が、あるとき万代をライブコンサートに招いた。宮浦自身もボーカルとして参加すると言う。一体どんなコンサートかと尋ねる万代に対し、宮浦は『世の趨勢を嘆く高等な音楽』だと説明する。演歌と第九を区別するのが精一杯という、音楽に縁のない生活を送ってきた万代太郎だが、理髪師とミュージシャンという二つの夢の間で揺れ動く弟子・宮浦のことが気になり、意を決してライブコンサートへ出向くことに。けれども出向いた先は、一癖も二癖もある若い連中が集う過激なパンクロックのライブだった。……軽妙調の文体で綴る現代ユーモア小説。


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