どこにでもある光景



データ

著者・編者名 作品の分類 ページ数
南風一 詩集 134

書籍サイズ 定価(税込) ISBN
A5 1,760 978-4-903447-94-0




概要
昔の恋人とか叶わなかった恋とか小さい頃の思い出とか亡くなってしまった人たちの思い出とか、そんなものは後年ふとした折に懐かしく甘酸っぱい思い出として何度でも反芻することになる。

思い出すたび、同じ光景であったはずの笑顔や仕草、言葉が七色の虹のように違った音色を奏ではじめる。そんな音色を詩に写し取ったものが本詩集である。

遠い昔の恋人とのその後をつづったもの、数十年してようやく恋人と腹を割って話しができるようになったけれどもう手遅れなこと、もう昔の恋人ほど好きになる女性は現れないと思っていたくせに身近に若い女性に接するとあっさり恋心を抱いてしまう男、どれもこれも私の分身である。

47士ならぬ47詩を収めた。47回、私の心に浮かんだ真実を書いたつもりである。




著者コメント
恋というのは若者の特権のように思っていたが、近頃そうでもないと感じている。若い頃は目先の恋に夢中で周りのことが全然見えなかった。それに比べて年齢を重ねてくると同じ昔の恋人や恋人との出来事であっても、若い頃には見えなかった風景が見えてきたり当時は考えつきもしなかった想いに気づいたりする。

また若い頃と違って一直線には進まない恋というものもある。全然進展しないけれども若い頃と同じように恋心をいだいてうきうきしている中年男がいたりする。それもこれも早合点することなく、生きてきたから体験できる恋というものだろう。

誠実な恋だけが恋ではないだろう。互いに感じているけれど知らぬ振りして楽しむ恋というものもある。若い人からすればずるいように見えるかもしれないけれど、平穏な家庭生活や社会生活を犠牲にすることなく、それでいて恋心も大切にしたいという年長者の知恵とでもいえようか。そんな恋というものもある。




目次
・それもそうかも知れない
・一年
・きみと俺
・好き
・立ち止まる
・ただ困っている
・対話
・いつからそんなことに
・最初で最後の
・うがい薬
・じゃあ またね
・ただ出会えて
・どこにでもある光景
・はちきれんばかりの笑顔
・ふときみのことが
・遺伝子
・一人
・臆病な引っ込み思案の少年
・絵日記
・楽しい友だちのままで
・二匹の亀
・空から
・大どら焼き
・古墳の心
・後ろ姿
・好きな女
・好きの住まい
・子どもみたいに
・幸せ
・子ども
・七色
・シンデレラ姫
・春休み
・海
・小さな庭の春
・天使のころ
・星空
・大切なこと
・男のロマン
・沈丁花
・逡巡
・白猫
・八つ当たり
・満開のとき
・涼しそうな鼻先と唇
・秋の訪れ
・二人



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