青春17切符+1



データ

著者・編者名 作品の分類 ページ数
南風 一 詩集 44

書籍サイズ 定価(税込) ISBN
B6 1,100 978-4-903447-35-3




概要
書籍のタイトルのとおり18の小品からなる掌編小説である。1番目は出会いでありスタートである。電車で旅するごとく、そこから順に進んでいくことで様々な光景や景色が展開していく。やがて電車が終着駅に到着するようにストーリーもクライマックスを迎える。終着駅に着いてみると、環をぐるりと回ってきたようにまた出発点に立ち戻っている自分に気付く。そこからまた新たな旅が始まる。

<目次>
・始発駅 きみと出会ったころ
・第二番 あの日
・第三番 そこだけ切り取って
・第四番 そのとき
・第五番 眼差し
・第六番 もう一度そこから
・第七番 眼差し
・第八番 強引で厚かましくて
・第九番 生まれ変わるときは
・第十番 思いのままに
・第十一番 柔らかな手
・第十二番 絶世の美女
・第十三番 電話
・第十四番 二人して
・第十五番 八王子の風
・第十六番 風のいたずら
・終着駅 旅
・番外 恋

著者より
若い人なら現在進行形で、年輩の方なら思い出という形で、誰でもいつ思い出しても切なく甘酸っぱい思い出といったものはあるだろう。そんな思い出は、平常は意識下に隠れているけれどもプラットフォームでぼおーっと電車を待っているときや、旅先で見慣れない景色に触れたときに、閃光のごとく脳裏のスクリーンに展開し始める。

暫く思い出の情景に我を忘れて浸っているけれども、やがてそれは夢幻に過ぎないことに気付く。そうして意識はまた何の変哲もない日常世界に戻ってゆき、懐かしく展開したドラマは暫く忘れ去られてしまう。こういうことを繰り返しながら人は人生の年輪を重ねてゆく。

やがてそんな懐かしい思い出とはすっかりかけ離れてしまった自分に気付いて愕然とすることもあるが、何歳になっても、そんな思い出は色褪せることがない。そんな思い出はいつ思い出してもある種のもの哀しさと共に生きるパワーを与えてくれるのも事実である。そんな思い出を「青春」と呼んで1冊の掌編小説にまとめたものが「青春17切符+1」である。

本のタイトルからもお分かりのとおり、JRの商品名を多少もじってある。17才は悩み多き年頃ではあるが、男性にとっても女性にとっても人生において恐らく最も輝いている時期ではないだろうか。(ただしそのことにはいつも後になって気付くものだが)そういう意味で青春を象徴するナンバーとして「17」を持ってきた。作品がちょうど18個あったので、「17+1」となった。

旅の所持品として一緒に持って行って貰えるように小型で安価なものにした。旅先でパラパラとページを捲って貰えば、著者にとってこれに勝る喜びはない。


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