著者・編者名 | 作品の分類 | ページ数 |
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蒼風薫 | 詩集 | 120 |
書籍サイズ | 定価(税込) | ISBN |
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B6 | 1,650 | 978-4-86420-011-0 |
目次 |
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プロローグ『こいうた』 取扱説明書 ほくそ笑むボタン 金魚 夏白日/記 空だといいな チャペル ジェーイ、ジェーイ 潮騒 子猫 秋の神に 日記 葡萄色の夢 白日夢 すみれ かなしみのおと 昨日の空 立ち去ってください おとなのあした 花 うわさの秋は遠く 小鳥のおしまいの日 弾かれる絃の午後 スケッチ/夏 いまだ 夜道の惑星 八月菫 暮れて 八月 白い靴のゆくえ 老女 贋物 壊れたソネット 夏の告白 ひとは君を晩夏と呼ぶ はざかい素描 椅子 夏の終わり ひまわり りんご飴 エピローグ『いつか、ね』 |
概要 |
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*** この第二詩集では恋愛詩を冒頭に据え、そこから夏そのものへと展開してゆきます。夏ならではの想い、息吹のこと、願い、夏の在りようのスケッチ、そして夏を(季節を)人格として捉え「彼」のこころを追ってみたり。ほぼこの(2010年の)夏に描いたものです。付録として夏の詩篇よりも若干前あるいは同時期に書いた「秋のうた」を巻末に置きました。 *** テーマの無いことがテーマだったともいえる前詩集『音楽はカリヨンで』と比較すると一冊の主旋律は明確となり、つい今しがたの夏でもあったので纏める作業には自然な流れのようなものもあり、また自分で自分の生のリズムを悟る感もありました。やはり、切っても切れない隣人が「詩を書くわたし」であり、当人であるヒトのわたしはそれら詩の生まれる土壌として生きているのだ、と。 *** それとも「詩を書くわたし」も、実は実在の唯一のうちの一側面なのか、それはそのとおりなのですがあまりに、詩作抜きではあり得ない自己に恐れおののきもし、その渦中で自分の詩を見つめて、この東のちいさな島国に現れる四季折々のいのちとのさまざまな形での出会いこそが自分の場合、詩作のための重要な素材となっていることにも思い至ったのです。 *** 「夏」の中の存在のいのちとそのこころ模様を、蒼風薫のフィルターを通して記録した、ささやかな詩集です。愛されますように… |